今回はNifMoに焦点を当てて紹介します。NifMoはインターネットプロバイダのniftyが運営するMVNOで、他のMVNOにはない「NifMoバリュープログラム」というサービスが特徴的です。スマホでショッピングをする人にとってはどこよりもスマホ代が安くなる可能性を秘めています。
そんなNifMoの料金プランから、良いところダメなところ、どんな人向けかなどいろいろな視点から解説していきます。
目次
料金プランはどうか
NifMoの料金プランは他のMVNOに比べると少ないです。実際表にして見てみましょう。
データ通信SIMプラン
表示はすべて税抜きです。
通信容量 | 月額料金 |
1.1GBプラン | 640円 |
3GBプラン | 900円 |
5GBプラン | 1600円 |
10GBプラン | 2800円 |
他社MVNOと比べると3つのプランしかなくシンプルな構成になっています。しかし、需要の高い3つの容量帯が選ばれているので心配は無用かと思います。
[追記]
2015年6月22日に新たに1.1GBプランが追加されました。このプランは今までDMM mobileが持っていた高速通信での業界最安値を更新しています。1.1GBと容量も0.1GB多い状態です。3GBも使うことはない人にはこのプランがダントツでおすすめです。
3GBプランは他社と比べても全く同じ値段です。5GB、10GBのプランは他社と比べると少々割高になります。これ以降にNifMoの特徴を解説していきますが、それに魅力を感じない人で5GB、10GBの容量が必要な人はNifMoはやめたほうがいいでしょう。他のMVNOにするべきです。
音声通話SIMプラン
表示はすべて税抜きです。
通信容量 | 月額料金 |
1.1GBプラン | 1340円 |
3GBプラン | 1600円 |
5GBプラン | 2300円 |
10GBプラン | 3500円 |
料金はデータ通信SIMプランに一律で700円プラスした価格になっています。データ通信SIMプランと同様に、3GBプランは他社と変わりませんが5GB、10GBプランが少々高いです。
[追記]
音声通話付きプランも同様に1.1GBプランが追加されました。こちらはデータ通信プランとは違いDMM mobileの業界最安値を更新してはいませんが、近い値段です。DMM mobileのプランより0.1GB多いので、それをどう見るかですが、業界最安ラインとしてはこちらも有力です。
後で紹介するNifMo独自の割引システムであるバリュープログラムを駆使すれば月額料金をこれよりも少なくできるので実質的に最安値といっても良いかもしれません。
少ない容量でより通信料を節約したい人にはうってつけのプランです。
※当たり前ですが格安SIMなので無料通話はありません。かけたらかけただけ料金がかかります。料金は、国内通話の場合 20円/30秒です。
端末とのセットプランがかなりお得!
NifMoはSIMフリースマホ端末セットのプランも用意しています。そして特徴的なのがそのプランが他社よりもお得であるという点です。端末セットプランを申し込む人は月額の料金が少し安くなります。下の画像を見てください。
これはスマホセットプランの料金内訳です。基本料金とスマホ代金24回分割支払いに別れています。
これを見るとスマホ代金を支払っている間、つまり24ヶ月(2年)の間は先ほど紹介したデータ通信SIM料金から月々200円割引きされます。これは3GBでも5GBでも10GBでも一律200円割引で同じです。
これは音声通話SIMにしてもデータ通信SIMにしてもどちらも変わりませんのでデータ通信SIMプランの3GBプランならばスマホ代金を払いつつ月々700円の料金でスマホ運用できるわけです。これは他社ではこのように割引が無く、NifMo独自のサービスとして、かなりお得だと思います。
スマホ代金を一括で支払った場合も適用されるので新しくスマホ購入と一緒に格安SIMを始めたいという方にはうってつけのプランだと思います。
一つ残念なのは対象のスマホが2機種しか無いことです。Zenfone 5とARROWS M01の2つしかありません。もう少し選択肢があると嬉しいですね。
スマホセットラインナップ
[2015年8月27日更新]
ASUS ZenFone™ 2 Laser(エイスース ゼンフォン2 レーザー)
あの高コスパスマホZenfone 5の後継機であるZenfone 2の画面5インチ版が登場です。Zenfone 2はいいスマホだけどちょっと画面が大きすぎる… と思っていた人にはちょうどいい大きさになっていると思います。
画面サイズは5インチでZenfone 5と同じ大きさです。CPUはZenfone 2よりは抑えめになっていますが、十分強力です。
カメラが1300万画素になりZenfone 5の800万画素から進化しました。完全にZenfone 5の上位互換としての位置付けです。
HUAWEI P8lite(ファーウェイ P8ライト)
見た目はどことなくiPhone 6に似ておりシンプルに綺麗めでそれでいてカッコイイです。男性女性どちらも選べる感じがGood。
性能もよく値段も安いのでヘビーなユーザーでもない限りはかなり満足できる機種です。HUAWEIはSIMフリースマートフォン業界では有名どころなので安心感もあります。
富士通 ARROWS M01(アローズ M01)
完全日本製で富士通のスマホです。ディスプレイが4.5インチと最近のスマホにしては小さめで本体も小ぶりなので、女性などの手の小さい人や大きいスマホが嫌いで片手で操作したい人向けです。
CPUの性能自体は上記のZenfone 2 LaserとP8liteと同じくらいです。カメラは800万画素と控えめ。
一番の売りは、ガラケーからスマホへ乗り換えるときにも安心な、操作性。左右にフリックするだけで着信履歴を見られたりとガラケーのような感覚でスマホが使える。それ以外にも初めてでも安心して使える機能が幾つも搭載されている。
スマホデビュー用の機種といえるかもしれません。
3日の縛りがあるかどうか
3日の縛りとは、3日間で使ったデータ通信の容量がある一定以上いくとその先の通信が一定期間低速回線(200kbps←ウェブサイトの読み込みがかなり遅い)に制限されてしまうことです。
結論から言うとNifMoには3日の縛りが存在します。これは結構痛いところで、1ヶ月の中でいっぱい使う日や全く使わない日など色いろあると思いますが、そのいっぱい使う日というのができなくなります。
毎日コンスタントに使う人には全く縁のない話ですが、人によっては出先でネットをたくさん使ってしまうこともあるでしょう。そういう可能性のある人は残念ながらNifMoはおすすめできません。3日縛りのない「OCN モバイル ONE」や「DMM mobile」にしたほうが絶対にいいです。
具体的にどれくらいの量で制限されるのか
実際にどれくらいの量で制限されるのかというと
- 1.1GBプラン:160MB以上
- 3GBプラン:500MB以上
- 5GBプラン:800MB以上
- 10GBプラン:1.2GB以上
になると制限されます。3日間でこれくらいの量を使う可能性はかなり低いとは思いますが、いくときはいっていまうかもしれません。NifMoにはこのような制限が存在するということを知った上で検討するのが懸命です。
[追記]
2015年7月1日より制限量が緩和されます。これによって、より制限を食らう可能性が低くなります。よほど計画性のない使い方をしない限りは制限されることも無いでしょう。これによりほぼすべての人が制限される可能性がなくなり、実質制限がないと言っても良いぐらいになりました。
参考までに、7月1日以降の上限値は
- 1.1GBプラン:160MB以上 → 250MB以上
- 3GBプラン:500MB以上 → 650MB以上
- 5GBプラン:800MB以上 → 1.1GB以上
- 10GBプラン:1.2GB以上 → 2.2GB以上
と、なります。
通信品質はどうか
通信品質に関しては問題無いと思います。他のMVNOにも言えることですが、どれもdocomoの通信回線を借り受けてサービスを行っています。そのため通信品質はdocomoと同じです。
借受なので通信回線の太さ(強度)は本家docomoよりも劣りますが、利用者の数がdocomoとNifMoでは全く違うので(docomoのほうが圧倒的に多い)回線がパンクするといったことは全く心配いらないと思います。
実際にNifMoの通信速度を測ってみると下り20Mbps前後、下り10Mbps前後で、docomoのLTEやWi-Fiと同じぐらいのスピードなので体感では違いはほとんどわかりません。
NifMoの良いところ、バリュープログラムがスゴイ!
公衆無線LANが無料で使える
NifMoで契約するともれなくBBモバイルポイントという公衆無線LANサービスが無料で利用できます。
BBモバイルポイントはソフトバンクテレコムが提供していて、主にJR駅構内及び周辺施設、マクドナルドなどの飲食店などで利用できるWi-Fiサービスのこと。
このサービスを利用することで、外出先でも一定の場所では通信容量を抑えることができます。しかし、全国各地にどこにでもこのポイントがあるわけではないので、全く縁のない人もいるかもしれません。主なサービスエリアは以下のよになっているみたいです。
全国のマクドナルドやJRの主要駅構内を中心に、東海道新幹線、成田エクスプレス、銀座ルノアール、ドトールやソフトバンクモバイルSHOPの一部店舗、東急ホテルズ、ホテルニューオータニ、ホテル法華クラブ、ロイヤルパークホテルズ、主要空港などで利用可能となっている。(Wikipediaより引用)
専用アプリをいれておくだけで勝手に公衆無線LANに自動接続してくれます。そのため気付かないうちに通信容量を節約できている場合があります。したがって、あって損はないサービスだと思います。
NifMoバリュープログラムで月々の料金をお得にできる!
NifMoバリュープログラムは専用のアプリ経由で
- 提携しているアプリをダウンロードまたは会員登録
- 提携しているショップでお買い物
をすることによって月々の利用料金が割引になるというもの。よくあるポイントアプリのNifMo版といったところでしょうか。しかし、このサービス結構すごそうです。
このサービスがNifMoの最大の特徴だといっても過言ではないぐらい。公式の発表を見てください。
「NifMo バリュープログラム」については、1月時点でのユーザー1人あたりの平均還元額が約400円になったことを明らかにする。これはもっとも安い月額900円のプランであれば、ショッピングした翌月の支払い額が500円で済むということになる。三竹社長によれば、ユーザーのなかでも最も多い還元額は1万円を超えているとのこと。「ARROWS M01」販売開始、今夏には3つの「し放題」~NifMoの新戦略より引用
利用者は平均で月400円安くなっているそうです。還元額のため方も簡単で一つのアプリをインストールすると約40円ほどポイントが貯まる感じです。片手間に適当にやっていても月何百円かは料金が安くなると思われます。
月額料金で100円単位の競争をしている格安SIM業界でこれは破格のサービスかもしれません。
一つ欠点を上げるとすると、翌月の10日前後に割引が確定かかることです。ラグがあるので注意が必要です。
NifMoの良くないところ
プランが少ない
料金プランを見るとわかりますが、選べる通信容量の種類が3つしかありません(4つになりました)。例えばDMM mobileでは7種類あり選択の幅が広いです。
その他のMVNOと比べると別段少ないわけではありませんが、もう少し幅を広くしくれるといいのかなとも思ってしまいます。
3日の縛りがある
先ほどの繰り返しになりますが、これはスマホを使う上であまり良いことではありません。できれば無い方が望ましいです。NifMoはそれ以外のサービスはかなり優良なので、惜しいところではあります。
MNPはできるか
MNP(ナンバーポータビリティ)はスマホの契約変更にはつきものです。NifMoは当然MNPができます。
公式サイトNifMoに飛んで「お申込みの流れ」というメニューを選ぶと「MNPを利用する場合」という項目のところに割りやすい流れが説明されているのでMNPについてはそちらを参照してみてください。
NifMoはどんな人向け?
3日の縛りがあることを考えると、毎日そんなに激しく使わない人向けかと思います。
その他のサービスはとても良いものばかりなので、月3GBぐらいで十分で、バリュープログラムを駆使して更に料金を安くしたい人にはうってつけな格安SIMです。
[追記]
業界最安の1.1GBプランが登場したことによって、より幅は広がりました。Wi-Fiを使うことが多くて、3GBも必要ないという人にはこちらのほうが良いかもしれません。1GBプランのデータ通信プランの場合は業界最安値です(音声通話付きプランの場合はDMM mobileのほうが少し安い)。
逆に5GBや10GB使う人は3日の縛りによって満足に利用できないかも知れません。特に10GBの人は容量が多いため動画を見たりすることもあるかと思いますが、そうすると3日の間に規定容量を超えてしまう可能性が高いです。10GBあるからといってしょっちゅう動画を見るわけではないと思いますが、こういうこともあり得るということを心得ておかないとNifMoで満足できないかもしれません。
データ通信SIMの場合はSMSオプションをつけるのを忘れずに
ちょっと注意してほしいことがあります。どの格安SIMにも言えることですがデータ通信SIMにする場合はSMSオプションをつけたほうがいいです。
理由は簡単に言ってしまうと容量の消費が激しくなる可能性があるためです。
これはアンテナピクト問題及びセルスタンバイ問題と呼ばれ格安SIM業界では半ば常識みたいになっています。
この問題について詳しくまとめた記事があるので、よく知らないという人はぜひ読んでください→格安SIMを申し込むときはアンテナピクト問題 セルスタンバイ問題に注意せよ
SMSはショートメッセージを送るための番号なのですがこれがあるとこの問題を防ぐことができます。SMSオプションは月150円なのでそんなに痛くないです。
どのMVNOで格安SIMを契約しようと思ってもSMSオプションはつけることになるので、他のMVNOにしたからNifMoより安くなるといったこともありません。
実際どれくらい費用がかかるか
一番一般的な3GBのプランで試算してみます。価格はすべて税込み表示です。
データ通信SIMの場合
3GBプラン基本料金 | 972円 |
SMS対応オプション | 162円 |
合計 | 1134円 |
となります。これは最安でこうなるという意味です。SMS対応オプション以外にも幾つかオプションがあるのでそれらを利用するともう少し高くなります。しかし、基本的にはそれなのオプションは必要ないので今回は必要十分なものだけをピックアップして試算しています。
そしてこれにプラスして、申込時にはSIMカード発行代金として3240円(税込み)かかります。また、スマホ端末とセットのプランに申し込むと当然ですが端末代金も月額に加算されます。
音声通話SIMプランにする場合は、データ通信SIMプランの基本料金に700円プラスした料金になるので、3GBプランの場合合計で1,890円になります。
3日の縛りはありますが、NifMoはバリュープログラムを始め様々な独自のサービスによりとてもお得に利用できる格安SIMです。数ある格安SIMサービスのなかでもバリュープログラムこみで考えた場合最安クラスであると思います。
サービス自体はインターネットプロバイダであるniftyが運営しているため品質は良いでしょう。安さと品質の良さを両立しているMVNOとしてNifMoはぴィすま管理人的にもおすすめできます。