今回はインターネットサービスプロバイダとして数々のインターネット関連事業を行うBIGLOBEの格安SIMについて解説するのします。正式には「BIGLOBE SIM」というサービス名です。
BIGLOBE SIMはインターネット関連事業を行っているだけあって、Wi-Fiスポット(公衆無線LAN)が無料で使えたり、モバイルルーターとセット販売をしていたりとサービス各所ににらしさがにじみ出ています。実態調査とかもやっててそういったところは結構熱心です。
では、そんなBIGLOBE SIMの料金体系やその他のサービスは一体どんな感じか、他社と比べてどうなのか見ていきましょう。
目次
プランと料金
BIGLOBE SIMにはどんなプランがあって月々の料金はいくらなのかを表にしました。価格は税別表記です。
データ通信SIM
プラン名 | 容量 | 料金 |
エントリープラン | 3GB | 900円 |
ライトSプラン | 6GB | 1450円 |
12ギガプラン | 12GB | 2700円 |
BIGLOBE SIMには3つのプランが有ります。特徴的なのがライトSプランです。6GBという容量は他社のMVNOでは存在しないので、よくある5GBと7GBでちょっと少なかったり、ちょっと多かったりと感じている人は、このプランは料金もこの容量帯にしては最安クラスなのでオススメです。
また、BIGLOBEの他の接続サービス(インターネットなど)を利用している人はすでに持っているBIGLOBEのユーザIDで申し込む事によって全プラン一律で200円安くなります。これに該当する人はどんなMVNOよりも安く格安SIMを利用できます。
【2015年12月追記】現在は「いちねん割」というものも行っており、継続して利用すると12ヶ月間月額200円割引になります。上記のような特殊な条件はなく、公式には詳しく書かれていませんが、おそらくは1年または2年継続して利用する場合に割引となりそうです。最初の1年間だけで言えば3,6,12GBの業界最安値と言えるでしょう。
もちろん割引がなくても業界標準の料金なので「いちねん割」が切れても心配する必要もありません。
逆にライトMプランとスタンダードプランはお世辞にも安いとは言えません。これらを選ぶなら他社の同容量のプランを選んだほうが安く運用できます。
【2015年12月追記】現在は他社と同価格になり割高感も解消されました。
音声通話SIMプラン
プラン名 | 容量 | 料金 |
音声通話スタートプラン | 1GB | 1400円 |
エントリープラン | 3GB | 1600円 |
ライトSプラン | 6GB | 2150円 |
12ギガプラン | 12GB | 3400円 |
音声通話SIMプランは全体的に他社よりも料金が高いです。音声通話SIMプランでもBIGLOBEのユーザIDがあれば一律200円安くなるので、それを利用してやっと他社とトントンといったところです。
そのため、BIGLOBEユーザIDを持っていない人はBIGLOBE SIMで音声通話SIMプランを選ぶ理由は今のところほぼありません。DMM mobileやOCN モバイル ONE、NifMoなどにするほうが懸命です。
【2015年12月追記】データ通信SIMでも書きましたが、現在は他社と同価格になり割高感もありません。それに音声通話SIMにも「いちねん割」があることから、最初の1年は業界最安値で利用できます。
BIGLOBEのサービスに馴染みのある方だけでなく、幅広い層の人にオススメできる格安SIMとなりました。
端末セットとルータセットプラン
端末セットプランにかんして多くの種類を扱っているわけではないので強くはオススメできません。Zenfone系列の機種が多いので、Zenfoneがほしい人には良いかもしれません。
端末セットには「にねん割」というものが適用され、2年間月額料金が200円やすくなります。毎月200円ですから、24ヶ月で他社よりも4800円安くなります。他社よりも端末代が5000円ほど安く買えると考えられますね。
こういうように少しでもスマホ本体の値段も安くしたいと思う人はBIGLOBE SIMいいんじゃないでしょうか。
しかし、DMM mobileや楽天モバイルのほうが端末セットのプランが充実しているので、目当ての端末がBIGLOBE SIMになければ、端末セットで格安SIMを始めるという人はDMM mobileと楽天モバイルおすすめします。
モバイルルータセットプランはモバイルルーターにSIMカードをさしてルータ経由でスマホやパソコンをインターネットにつなぐ仕組みです。なので外出時にパソコンもスマホもルーター1台でネットに繋げることができます。スマホの容量をパソコンでもたまにシェアしたいという人にはいいでしょう。
しかし月々+933円かかるので安くはないですし、それならスマホのテザリングを利用してパソコンを繋げたほうがいいような気がします。
3日の縛りがあるかどうか
残念ながらBIGLOBE SIMには3日の縛りがエントリープランのみ存在します。具体的には、3日間で360MB以上利用すると低速回線に制限される場合があります(公式より)。
エントリープランなので、月3GBだとそんなには1日の利用は多くないと思いますが、万が一使いすぎてしまう日があるとこの3日縛りに引っ掛かるかもしれません。その辺は注意が必要です。「OCN モバイル ONE」や「DMM mobile」だとこの縛りがないので、多く使う日もあるかも知れないなぁと思う人はそちらにしたほうが懸命です。
エントリープラン以外のプランは縛りがありません。つまり5GB以上の多めの容量にする人はいっぱい使う日とそうでない日のメリハリをつけることができることになります。
また、全然使わなかった月が合っても翌月に使わなかった分が繰り越し加算されるので、容量いっぱいまで利用できなくて損した気分になることもないので安心して多めのプランにすることができます。
通信品質はどうか
通信品質に関してはMVNO(格安SIM)はどこもどっこいどっこいです。使えないという意味のどっこいどっこいではなくて、全部本家docomoと同じような感覚で使えるという良い意味でどっこいどっこいです。
これは、MVNOがdocomoの通信回線を借り受けてサービスを行っているためで、品質自体や通信範囲はdocomoと変わりません。
ひとつ違うのは利用者が多くなった時の混雑時にどうなるかですが、これはちょっと速度が遅くなってしまいまうというのが現状です。何故かと言うと、本家docomoから借りられる通信回線の本数(太さ)が本家の所有している数に比べると圧倒的に少ないからです。借りる場合にお金がかかかるのでしかたのないことかもしれませんね。
しかし、遅くなると言っても利用する分にはそんなに不満にならない程度のものですので、安心してください。
BIGLOBE SIMの良いところ
Wi-Fiスポット(無線公衆LAN)が無料で利用できる
BIGLOBE SIMの各プランと契約するともれなく無料でWi-Fiスポットが利用できるようになります。利用できる場所は主にマクドナルドと駅周辺です。
Wi-Fiスポットが使えることで、外出時に通信量を節約することができる可能性があります。よくマクドナルドに行く人などはうってつけかもしれません。様々な駅構内で利用できるものでもあるので、外出時に動画を見たい人はWi-Fiスポットへ立ち寄って動画を見ながら休憩するのもありかもしれません。
音声通話SIMの場合は専用の電話アプリを利用すると通話料が半額に!
なります。これも公式BIGLOBEの「サービス詳細・端末」のメニューところにいろいろ書いてあります。
簡単に言うと以下の画像のような感じで、
「BIGLOBEでんわ」という専用のアプリから電話をかけることによって、日本国内の通話料が半額になります。使い方はアプリから電話をかけるだけです。
格安SIMは無料通話が無いので、通話料がかけた分だけかかります。そのため、通話に関しては気をつけなければなりませんでした。しかし、通話料が半額になるので、以前よりはそれを気にすることが少なくなって安心して電話をかけられますね。といっても格安SIMで長電話は禁物です。そこだけは頭に入れておきましょう。
セキュリティセットが12ヶ月無料でついてくる
Android限定ですが(iPhoneの場合はそもそもウイルス対策する必要がない)、ウイルス対策や盗難紛失時の端末位置追跡、端末内のデータのバックアップなどを行ってくれる「マカフィー・モバイルセキュリティ for BIGLOBE」が契約してから12ヶ月の間は無料で利用できます。サービスに満足がいけば無料期間終了後に別途月額380円で引き続き利用することができます。
Android端末はiPhoneと違ってウイスル関係は心配なのであって嬉しいサービスだと思います。
6GBの容量のプランがある
他社には5GBや7GBというプランは存在しますが、その間の6GBというプランは存在しません。そのためBIGLOBE SIMのライトSプランは独自性があって人によってはこの容量がちょうどいいと思う人も居るのではないでしょうか。
料金も他社の5GBプラン、7GBプランと比べてもそんなに変わりません。例えばMVNOの中で料金が最も安いDMM mobileの5GBプランは1371円(税込み)で、7GBプランは2203円(税込み)ですが、BIGLOBE SIMのライトSプランはその丁度間から5GB寄りの1625円(税込み)なので価格としては最安クラスであるということができます。
BIGLOBE SIMのエントリープラン(3GB)とライトSプラン(6GB)は料金が最安クラスで他社と比較してもオススメであると言えます。
容量の繰り越しができる
まあこれはBIGLOBE SIMだけが特別というわけではなく他社も行っていますが、利用者にとっては嬉しい事なので良いこととして取り上げることにしました。
見出しの通り使わなかった分の容量を翌月に繰り越す事ができます。
あまり使わなかった月があっても繰り越しによって無駄にならないのはいいことですね。
BIGLOBE SIMの良くないところ
大容量プランの料金が高い
4つあるプランの内の容量の多い2つのプラン、「ライトMプラン」と「スタンダードプラン」が他社の比べると高いです。料金以外のBIGLOBE SIMのサービスをよほど魅力的に感じる人以外はこの2つの容量のプランを選ぶなら他社MVNOの同容量プランを選んだほうが確実に料金が安くなります。
BIGLOBE SIMはこのことから、コストパフォーマンスを考えるとエントリープラン(3GB)かライトSプラン(6GB)を選ぶべきMVNOなのだと思います。
現在は安くなり、他社と同価格になりました。セキュリティセットが付いてきたり、「いちねん割」があったりで、むしろ今は他社よりもお得なSIMと言ってよい状況になっています。
音声通話SIMのプランが軒並み高い
普通3GBプランだと1600円なのが普通ですが、BIGLOBE SIMだと1800円です。格安SIMを利用する人は安さを求めているのにこれは痛いです。1GBプランが一応1600円ですが、それなら他社の1600円で3GBのプランにしたほうがお得です。
なので、BIGLOBE SIMで音声通話SIMを申し込むなら他社にしたほうがいいというのが現状です。
現在は安くなり、他社と同価格になりました。セキュリティセットが付いてきたり、「いちねん割」があったりで、むしろ今は他社よりもお得なSIMと言ってよい状況になっています。
データ通信SIMの場合はSMSオプションをつけるのを忘れずに
これはどのMVNOの解説にも書いている事項です。格安SIMを申し込む上で絶対に注意して置かなければならないことなので毎回書いています。
結論を簡単に言うとSMSオプションを付けなかった場合バッテリーの消費が激しくなる可能性が高くなります。アンテナピクト問題やセルスタンバイ問題といった問題によって起こることです。
これらの問題について詳しくはこちらを参照してください→格安SIMを申し込むときはアンテナピクト問題 セルスタンバイ問題に注意せよ
ぜひ読んでおくことをすすめます。兎にも角にもSMSオプションをつけておけば心配ない話ですので、オプションをつけることを強く薦めます。
また、SMS機能があるとショートメッセージを送り合ったりLINEなどのアプリ認証にも使えるのであって損することは一切ありません。
実際にどれくらいの費用がかかるか
BIGLOBE SIMはプラン診断というものを公式サイト内で提供していて、それがすごく便利なので利用してみることをおすすめします→BIGLOBE SIMサイトのプラン診断が使いやすい!
公式サイトへは
BIGLOBE SIM
では、一般的な容量である3GBのプランで考えてみます。価格は税込みで表記しています。
データ通信SIMプランだと月々、
エントリープラン基本料金 | 972円 |
SMSオプション料 | 129円 |
合計 | 1101円 |
になります。BIGLOBEのユーザIDを持っている人は基本料金から-200円して考えてください。
他のオプションを付けなければ基本は基本料金とSMSオプション料だけとなります。音声通話SIMの場合はSMS機能が音声通話をするための電話番号に備わっているのでSMSオプションは必要ありません。
また、申し込み時にはSIMカード発行手数料として3240円かかります。BIGLOBE SIMの説明では「プラン申込み手数料」という表記ですがどちらでも意味合いは一緒です。
BIGLOBE SIMは料金も以前より安くなり他社と同価格になりました。そしてWi-Fiスポットが付いていたり、その他サービスが充実している印象です。さらには「いちねん割」や「にねん割」によってさらに料金は安くなります。これを適用すると他社よりも安くなります。
容量プランの数が少なめで6GB、12GBとちょっと他社と外しているところが好みの分かれるところだと思いますが、ちょうどこれぐらいの容量が欲しかったんだよ!という人にはうってつけな格安SIMであることは間違いないです。